実は1996/09/06から11/21まで結核で国立療養所東京病院(清瀬)に入院した。
結核は法定で隔離生活を余儀なくされてしまう。
これは結核予防法で決められている。
そこで病院内のみで生活が行われるのだが、
これがいかに不自由かは想像に難くない。
コインランドリ-方式の洗濯機や乾燥機は、一回ごとに150円から300円かかるが、
これが小銭が使用できず、プリペードカードの使用となっている。
プリペードカードは、1000円単位で販売しているのだが、
この販売も洗濯機も乾燥機も、病院に出入りの民間業者が管理している。
さて、退院も決まり、プリペードカードに残金が残っている場合どうなるのであろうか。
出入りのカード業者に訊てみると、
「返金していたら儲けがなくなってしまいます。」
という。
洗濯機や乾燥機の使用料で稼いでいるのであるから、
返金したら儲けがないという話はうそであろう。
まったく馬鹿にしている。
それ以前に、いまどき社員食堂のプリペードカードでさえ残金清算ができるのに、
未使用料金を返金しないとはどういうつもりなのであろう。
で退院後、病院の総務に電話をしたら
「来ていただいたらお支払いします。」
という。でっいってみた。なんと、まず患者にはわからない、普段通ることの無い、2階にその事務室はあった。
そしてそこには一台だけ清算機が置いてあった。
確かに清算は出来返金もされたが、
この方法を周知していないので患者の何人がこの方法を利用するだろう?
僕のようにわざわざ電話をかけて訊くようなことをしない限り判らない。
出入りの業者でさえ知らないから前述のセリフとなるのであろう。
そして、ほとんどの患者は未清算金を残したまま退院してしまうのだろう。
こんなことが、国立の病院で現実に行われている。
初出 Oct 11 1998
最終更新日 05 JAN 2005