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 > これは変だよ  > 論理的思考(5)


 

先日、組織の一員としての働き方より、自分に与えられたお仕事の事しか見えていない部分最適しかしていない人たちのことを書いた。またまた、そんな人たちの話である。

開錠・施錠

PCに鍵の紐がついてから随分経つ。年に一台のペースで紛失がでる程度、

  • ルールを守らないで
  • 不在時に鍵をかけない
人が小数いるようだ。

そこでなのか、

  • コイツラ馬鹿だな
  • コイツラ信用ならないな
と考えた人がいるのだろう。PC移動時に鍵の取りはずし・取り付けは鍵管理委員会が行うということで一般隊員は鍵に触れることがなくなった。一部の不届き者がいるお陰で、100人からの人たちが不自由を強制させられるようになった。

しかし、

  • 一部の不届き者をいなくするとか、
  • 全体に対してソーシャルセキュリティー教育を行い意識を変える、
という方法を取らず、専任者のみが鍵の取りはずし・取り付けを行うという方法をとるところが知恵が無いと思う。地位とか肩書きが偉いけれど実はそんなに頭よくない人が考えたのだろうね。

でこの方法、とても間抜だ。1台2台の移動でも鍵をかけるものが立ち会う。その時間20分から30分。馬鹿にならない稼動だ。実験小部屋には7台から8台のPCがあるのだが、

  • これら全てが移動するとか
  • 複数の小部屋で同時に移動が発生する
  • 「確めましょう」の節目節目で行う機器の回収・再配布
なんて事態を想定していない。大きな移動が合った時に鍵管理委員会はどのように対処するのだろうな?

東海沖地震はいつか来る。富士山もそのうちいつか爆発する。時期はわからぬ。しかし、静岡県や山梨県を始めとして、静岡東海地方の自治体はその様な事を想定して対処を検討している。備えあれば憂いなし。

鍵管理委員会にはこのような視点が欠けている。

鍵の束

以前は部屋ごとに鍵の束を用意し管理していた。しばらくは小部屋で利用する機器は固定だから。移動するにしても「部屋間での引越し」という状況が多いから。いつも同じ鍵を使う。

今は連番で鍵を輪に束ねている。ひとつの部屋で複数のPCを移動するときに、多くの束から必要な鍵を時間をかけて検察している。利用後、また連番にばらして束ねる。

機器の回収・再配布という事態が無い限り、ひとつの分隊で利用するPCはいつも同じモノもなので、このような鍵の検索を見ていると、
  「バッカだなぁ」
と思う。鍵管理委員会はこのような作業でも生産的な仕事とでも考えているようで、何の疑問もなく従事している。これで一日仕事した気になっているらしい。僕が経営者ならば無駄だとおもうがね。

でかく部屋でのPCは、回収・再配布という事態が無い限りひとつの分隊で利用するPCはいつも同じモノもなので、部屋ごとに鍵の束を作ってもいいのでは?、と訊くと、
  「とりあえずこれでやってますから!」
と「文句言うなよ!」的に強い調子で言われた。
  「いろいろと試行錯誤していい方法を探しています」
というのでもない。何の合理的理由の説明もない。ただただ、
  「とりあえずこれでやってますから!」
である。多分合理的理由はないとか、理解していない人に説明を求めてしまったのだろう。

簡易帳簿

でこの鍵管理、PCの移動履歴を帳簿管理しているのだがこれで簡易帳簿である。記録は残さないよりはましだが、複数の地点から一点への移動・一点から複数地点への移動の記録に、間違いがあった場合に判明が難しい。

経理の世界ではこのような間違いを明らかにするため人類の発明した偉大な方法、複式帳簿を利用する。複式帳簿は経理の世界だけのものではない。機器の移動があるとそれを記録する機器移動管理簿にも適している。毎日、移動した件毎に伝票を起こし複式帳簿に記録する事で、その日のうちに記録の矛盾が明らかになるので、すぐに記録にない移動が判る。

複式帳簿も導入せず、ソーシャルセキュリティー教育もせず、鍵と紐と先任者というマンパワーで対処するのはとても非効率的である。

まぁ、誰しも理解できないことはしない、ということがあることを養老先生が「バカの壁」という本に書いているくらいだから、日ごろITのエキスパートと威張っている人たちも複式帳簿一つ理解できないのだろう。

小口立替精算・見積り作成・売上伝票・顧客管理・在庫管理・税管理、などなどを一括管管理する業管理システムを作るエンジニアって複式帳簿を理解しているはずなんだけれどね。

Feb 21 2006:追記

YY小隊長NMさんに(それぞれ別個に)、起こりうるけれど鍵管理委員会では想定していない事態についてお話した。YY小隊長には、是非、小隊長委員会で合理的な理屈を尋ねていただくよう、お願いもした。訊けない様子ではあったけれど。

NMさんNMさんなりに説明をしてくれた。

  • 鍵管理委員会が記録している、鍵使用履歴PC移動履歴は、それが目的ではなく、
  • 以前から行われている物品移動報告から作成する物品管理台帳の記載事項が実体と異なる
  • それゆえに、鍵使用履歴PC移動履歴を記録する事で実態を把握する元とする
ということである。まそれなりに合理的な説明である。鍵管理委員会でもこの程度の説明が出来ないものかね?

しかし、これも駄目だな。

  • 単一方向ごとの移動報告(これが一件毎の伝票に成り得るのだが)を徹底する、とか
  • 台帳を複式帳簿で記録する、とか
せずに、物品管理台帳から鍵使用履歴PC移動履歴管理台帳に媒体(メディア)が変わっただけである。

初出 Feb 21 2006
更新 Feb 21 2006


 

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