いったいどんなつもりであの警察官はWinnyを使用していたのかが公表されていないのが問題でもある。
Winnyを使用していなくても、警察官が仕事場に私物のPCを持つ込んで仕事に使用する、という時点で
「セキュリティ意識のない組織だ。」
といえる。これでこの警察官が悪魔のささやきを聞いてしまった場合、その内蔵ハードディスクに格納された情報は、今回の漏洩とは別の事件になっていた可能性も高い。でこの警察官は職場でどのような立場だったのだろう。
ハリウッド映画やテレビでお目にかかるアメリカの警察と異なり、日本の警察のIT化はまだまだお粗末である。
「ハイテク犯罪対策室があるから・・・」
という程度でまったく持って非効率的である。
「PCを仕事で使用する警察官は特別な仕事をしている警察官。」
「ほとんどの警察官は、PCは使わない。」
とでも言う感じである。
そんな組織に、学生時代から学校のPC教室でパソコンに触れてきたものが入署してくると、その組織の中では「IT便利屋さん」とか「IT伝道師」となるのだろう。こいつがまた、マニア系の人間とすると、WinnyやMXで著作権やその他の法規に抵触するような事をしていても、
「おっ、○○君、先日のファイル有難う!、子供もあのビデオを見たかった(あるいはソフトが欲しかった)ということで、父親として助かったよ。」
なんて事をやっていて、重宝がられていたのかもしれない。もちろん確認事項でなく、憶測であるが、Winnyというアプリケーションの性質上、その使用用途はそのような方法に限られると思う。もしこのようなことが警察署内部で常態化していたのならば、
警察官の順法意識ってその程度か?!
ということになろう。
警察というPCをいじったことの無い人(頭の中は筋肉)たちの中で少々PCが利用できるということだけでも、一般サラリーマンがPCを使用しているというレベルと異なる。そして、Winnyというアプリを利用している人ということでもうマニアということも判る。
そして、捜査情報を持込みの私物のPCに格納して仕事をしていたこと自体がもう間違い。
このWinny、IT系のニュースだけでなく、一般のニュースや新聞でもウイルスが出現したことを報じていた。そんなアプリをこの程度のスキルで使用していて大丈夫のはずがないと思うのだが・・・
これで、
「ハードディスクに入れていた捜査情報が漏洩した。」
というのだから、どうしようもない。
ところがこのような論旨の新聞記事やニュースもお目にかからない。持ち込みの私物のPCに格納していた捜査情報が漏れた → 捜査情報が漏れた ここの部分ばかりが強調されている。こっちのほうも
やばいぜ!
とおもう。(それともこのような情報を書かせないような圧力があって世論の情報操作をしているのだろうか?)
更新日:APR 09 2004