プレゼンである
一回目の説明会の前に、
「当然、自分受持ちの部分を、わかりやすく、よどみなく、しゃべれるように、どのようにしゃべったらよいかを、頭の中でリハーサルしてきているよね?」
とメンバーに訊いた。
本日、第二回目の説明会があり、Cさんが説明をはじめたのだが、途中、
「これってどんな意味だっけ?」
なんて説明する側が、とんでもないことを言い始めた。ぼくは厳しい性格なので、
「説明する側が説明内容を理解していないで、リハーサルをせずに本番に臨むのがおかしい。」
と怒った。まったく学習しない奴である。すると、説明される側の美人の女性通称:サッチー(仮名)が、
「失敗しないように、事前に教えてあげればいいのに。」
といった。しかし、これには賛成できないなぁ。
彼女の言うことは、正しい親切ではある。だから彼女は人気がある。確かに彼女の言うように私は親切ではないと自分でも思う。しかし、ぼくは、親切な方法を取らない。なぜならば、第一回目の時に、どんな準備が必要かを既に伝えてあるのだから、二回目の説明会を前に更に注意をするということは、
「どうせこいつは出来ないのだから、再び事前注意をしておかなきゃ。」
ということと同意になる。この行動を取るということは、相手を信用していない・期待していないというとことになるからだ。
チームメンバーを信頼出来ていれば、再度の注意は無用、
「多分、今度はうまくやるはず。」
という期待をしてしかるべき、と考える。
もし、二回目の説明会を前に、再度の注意をしていたら、
「前回も言われたのだから、判っていますよ!(いちいちうるさいなぁ、俺はそんなに馬鹿じゃないぞ!)」
なんて、ほとんどの人は思うのではないか?
別にそのような文句を言われるのを避けたのでもない。ただただ、説明をしたCさんに対して、
-
何の期待もしていないのか
-
何らかの期待をしているのか
の違いである。
初回時に、一応注意をした。そのことがあるから、二回目はうまくやるはずと期待した。だから、二回目の注意は無用、と考えた。結果、彼は事前準備に怠りがあり、頭の中でどのようなことをしゃべるかリハーサルもせず、本番でみっともないことをしたということ。そういうことである。
親切な注意をしていれば、みっともないことは避けられたかもしれないが、そのことが彼の成長に貢献するかどうかは疑問である。
少なくとも、チームメンバーの成長は、私にとってもメリットのあることではある。
サッチー、ここまで考慮した親切もあるって言うこと、わかってくれるよね?!
今日のお勧め図書
E・E・スミス レンズマン
人類から見れば神のような絶対善の存在である高度に進化したエイリアンが、下等生物である人類に対して、簡単には知識を伝授しない。簡単に得たものは身につかない、自分の力で獲得すると本物の知識となる、という哲学。高度な科学知識などは、未熟な生物に与えると、兵器に応用して戦争をはじめるから、という。平和や安全という無形のオブジェクトに対しても同様に扱い、人類を守るのではなく、人類が自分で絶対悪から身を守るすべを学ぶように仕向ける。
このようなことを書くと、時々、
「じゃ、おまえはその神のような宇宙人と同じくらい偉いと思ってんだろ? えっ?」
という阿呆が、現れる。今回はそうでないことを望む。
最終更新日 08 SEP 2004